201608/28Sun

認知症カフェおれんじ 店長ゆう屋のつぶやき!

毎週土曜日(第一週を除く)認知症カフェの店長を、
やらせてもらって、数か月になりますが、
人というものは、曲がりなりにも、
ダメはダメなりにも、少しずつ確かに変化していくものですね。

店長としてやるべきことというのは、概ね把握できたのですが、
まだまだひとつひとつのことがこなれていないので、
全体を見るフリをして、
個々の介護者に寄り添うことまで、
わたし自身がまだ余裕を以って、あたれていないです。

ご自身が介護の大変さを十二分に経験、
そういう修羅場をかいくぐってこられたゆえに、
ここちいいほど素直に言葉を発することができる、
人間的なスタッフ、サポーターに恵まれているので、
ついつい、
この方々にまかせていれば、安心、
そんな甘えが、わたしの中にもあるように思います。

毎週土曜日、わたしはそんなサポーター(ご自身の介護経験のみならず、
認知症サポーター養成講座で、認知症の意味を学んで来られている)さんの姿を、
目の当たりにします。

そういうサポーターさんの方々は、
もしかしたら一生テレビやメディアに派手に取り上げられることはないのかもしれませんが、草の根を支える、その人間力には、感服します。
あの「鈍感力」を描かれた、医師であり作家の渡辺淳一さんなら、
きっと「人間力」という本を書きたくなったはずです。

それと、スタッフ、サポータさんは、わたしと事務局を支えるふたりの男性以外は、
すべて女性。
能天気で、社会性の足りないわたしは、
そんな介護者や認知症の当事者に、
さりげなく寄り添う女性のサポーターさんに囲まれ、
はじめてまともに女性のパワー、魅力に目覚めたような気がします。
この女性サポーターの「さりげなさ」、「率直さ」を見ていると、
わたしも遅ればせながら、伴侶がいてくれたら、
そう素直に思えるのです。

その昔、
「人には添うてみよ、馬には乗ってみよ」、
年配の人にそう言われたことなど、
耳にも貸さなかったことなどを、思い出したりしますが。

いつも、あらためて、女性サポーターの「さりげなさ」、「率直さ」に、
支えられているのが、このNPO法人uptreeの認知症カフェなのだ、
とつくづく感じ入るのです。
先日そのNPOの代表、カニが大好きな阿久津さんにインタビューをしたとき、
UPTREEはお金はないけれど、
このサポーターさん、スタッフが、財産だと言われていたことを、
思い出します。

さて、そんな武蔵小金井の認知症カフェ・おれんじですが、
NPO法人UPTREEでは、今年度、認知症の家族のための「介護者手帳」を作りました。

同僚のスタッフから、昔介護しているときにも、
こんな、認知症の家族のための「介護者手帳」があったらな、
という話を聞きました。

この手帳には、介護の基本情報、介護、認知症の本質を理解をすること、
さらに、公的なサービスの各種情報、
現在の介護の状況など整理し、記録することもできるようになっており、

日本中の多くの方々が、この手帳を手にすることによって、
大変な状況の中でも、整理し、記録し、情報を知っていただき、
認知症への誤解を失くし、
公的なサービスを大いに利用していただき、
何より、介護者ご自身の、心身の負担を少しでも減らしていだだけたら、
NPO法人UPTREEでは、そう考えております。

この手帳の意味はさらに、
全国で大変な介護をなさっている方々、
実はみんなひとつにつながっている、という証のように思えます。
あなただけ、ひとりぼっちじゃない、

この手帳を通じて、
ご自身の親や、伴侶を介護をなさっている現状を、
きちんと整理できるだけでなく、

タモリさんの「笑っていいとも」のテレフォンショッキング、
「ともだちの輪」じゃないけれど、
日本列島、最北端宗谷岬から、最南端波照間島まで、
介護をなさっている方々の輪を広げ、
実際に支え合う仕組み、ソフトを作っていけるよう、
UPTREEでは、日々励んでおります。

http://kaigosha-techo.info/
上記のホームページに詳しく、
介護者手帳についても、書かれております。
介護者手帳をご希望の方は、問い合わせフォームにどんどん書き込んでくださいね。
ともだちの輪ならぬ、介護者手帳の輪!を、
広げましょう。

そうです、そうなんです。
介護者手帳は、
介護される人ではなく、介護をする人を支える手帳なんです。

なぜなら、介護する方が孤立せず、
少しでもご負担が減り、ささやかでも楽になっていただければ、
介護される方も、気持ちが楽になれるはずだから。

店長ゆう屋の介護者俳句!
「おつかれさま まずは自分に言ってみる」
pl-2014285159453

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